さて、上の写真がサッカリヌスである。べつに図鑑を紹介したいわけではないのだが、こういう載せ方をしておけば本の紹介みたいで著作権侵害とはみなされにくいのではないかと考えた。まー、苦肉の策というわけだ。
だけど、すごく似てるでしょ？
ところが、困ったことにこの図鑑は記述が簡単すぎて、写真だけでは確信が持てないのである。
で、どうしたかというと、たまたまCoprinus siteに
アンリ・ロマニエシの原記載が載っていたので、それと照合することにした。
しかし、原記載なんかいままで読んだことがなかったので、これがなかなか大変だった。本題とは関係ないので「いかに大変だったか」は略すことにするが、何とかかんとか九割くらいまでは読解できたと思う。
が、原記載の内容がわかればわかるほど、サッカリヌスとの違いが見えてきてしまうのだった。
「そっくりだ！」と思い込んでいた上の写真にしても、じつは特徴的な部分を見落としていたことに気づかされた。
それは傘の形である。傘の頂部が丸くないし、円錐曲線にもなっていない。遠くから眺めた富士山のように頂の部分が水平に切り取られたような形を見せている。しばしばこのような形を呈することがサッカリヌスの肉眼的特徴の一つであり、さらには頂部の平らな部分がやや凸凹をおびることがあるらしいのである。しかし、私の課題のコプリヌスは、そうはならない。残念ながら。
