カバイロタケ
Hypholoma aurantiaca (Cooke) J. Faus


2001.11.15 さいたま市で

カバイロタケを見たのは今年(2001)が初めてだが、以前から撮りたいと思っていたきのこだ。もう3年か4年も前になるが、私の師匠格のY氏が撮った写真を見て、その美しさにほれぼれしたからである。
自然林の中ではめったに見れないといわれるが、公園のウッドチップではそれほど稀でもないようだ。湿っているときのほうが色が艶やかさを増す。写真のきのこは霧吹きで水をかけ、20分くらい待ってから撮った。それでもY氏が撮ったカバイロタケの美しさには遠く及ばない。
このきのこを載せている図鑑類は少ないので、図鑑的なデータも簡単に載せておくことにする。
傘は径2〜6cm(あるいはそれ以上)、半球形から開いて平らになる。表面は湿っているときやや粘性があり、かば色〜赤褐色。周辺部にははじめ黄白色の被膜の名残が散在しているが脱落しやすい。肉は白〜黄白色、しばしば表皮下または全体に赤橙色をおびる。ひだは直生し、密、はじめほぼ白色、のち帯灰色から暗紫褐色〜黒褐色となる。柄は細長く5〜13cm×0.3〜1.0cm、繊維質で硬く、中実または中空、成長段階によっては中心に白い髄がある。柄の表面に粘性はなく、つばより上部では白〜黄白色で粉状、つばより下部では細かい繊維状のささくれを生じる。つばは幅狭く、脱落しやすい。



胞子は暗紫褐色。

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