オオツガタケ
Cortinarius (Phl.) claricolor var.turmalis (Fr.) 


99.09.23 山梨県塩山市で

近頃キャンプを全然しなくなったが、数年前までよくやっていた。オオツガタケを初めて食べたのも仕事仲間とのキャンプの時だ。当時はあまりキノコを知らなくて(いまもろくに知らないけど)、とりあえず食えそうなものをキャンプ場周辺の林から集め、キノコ図鑑でじっくり調べてから「よし、これは○○タケだから大丈夫だろう」ということで、みんなに無理矢理食わせていた。素面じゃ食わないやつらも酒が入ると度胸が据わるようだ。
たき火で焼き肉をやったあとの鉄板の上で、割いたオオツガタケを焼いて食べた。鉄板に残った焼き肉の味がオオツガタケにしみ込み、絶妙なハーモニーを奏でる。熱々のオオツガタケを頬張ると、おいしさがジュワッと広がった。「何これ、すごいジューシー!」「うんまい!」「イケるイケる」とみんなから絶賛されたのである。鼻高々だったね。
割いて塩焼きにして食ったこともあるが、これも最高にうまかった。
しかし、最近、野菜炒めに入れて食ったところ、あまりうまくなかった。水っぽくなり、オオツガタケの持ち味が消えてしまうのである。このキノコは焼いて食うのが一番だと思う。煮たり炒めたりすると、つまらないキノコになってしまう。
オオツガタケに限らず、素性のよいキノコの多くは焼くのが一番、と言ったら極論かな。
さて、オオツガタケはコメツガやアカマツに菌根をつくり、キノコは根元やそのすぐ近くに出る。標高の低いところでは見たことがないし、見たという話も聞かない。高原とか亜高山帯のキノコかなぁ、という印象である。

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