オオキノボリイグチ
Boletellus mirabilis


2001.08.29 富士山三合目付近で

数年前、キノコ探しを始めてまもない頃、奥秩父の中津川林道から少し山に入ったら、コメツガの老木の下に初めてオオキノボリイグチを見つけた。当時はまだ野生きのこを食うことに興味があった時期で、どう調理して食べたのか忘れてしまったが、あまりうまくなかったように覚えている。
オオキノボリイグチはコメツガの倒木や切り株上、またその周辺の地上などから出る。コメツガの多い富士山の三〜四合目付近ではごくふつうに見られるキノコである。赤茶っぽい傘に白い斑点があるのが特徴で、初心者にも同定しやすい。いちおうオニイグチ科に分類されているが、胞子が平滑なのでイグチ科のヤマドリタケ属(Boletus)に置かれることもあるそうだ。柄の編み目模様もボレータスっぽい。
一カ所に一本から三本くらいしか生えていないことが多く、この日は写真の一本だけを採ってきて、クロカワやホウキタケといっしょに網焼きにして食べてみた。イグチにしては癖もなくあっさりして、なかなかおいしかった。みそ汁の具にも使えそうだなと思った。

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