ムササビタケ
Psathyrella piluliformis (Bull.:Fr.) Orton


98.11.14 山梨県大菩薩連嶺で

ナヨタケ属には、イタチタケ、ムジナタケ、ムササビタケという獣の名を冠したキノコがある。いずれも傘の色や質感から連想したものだろう。上の写真のムササビタケはブナの洞にひっそりと生えていたもので、生息環境までムササビと似ていた。もっとも、動物のムササビは、人に覗かれるような低い樹洞には住まないと思うが。
この日の山はすっかり乾燥して、ニガクリタケやエノキタケも干しキノコ状態であった。手で揉むとパリパリと割れるほどである。晩秋からずっと雨が降らなかったせいで、笹藪を歩いても服がまったく汚れない。それほど乾ききっていた。もう山のシーズンはお終いかもしれないと思った。
傘径1.5〜2センチ、柄の長さ5〜6センチ。写真では柄が茶色っぽく写っているが、見た目の柄の色はもっと白っぽい。ひだは、若いものは淡い灰褐色、乾いた古いものは暗褐色。

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