ハタケシメジ
Lyophyllum decastes (Fr.:Fr.) Sing.


00.05.11 浦和市郊外で

浦和市の秋ケ瀬公園はバードウォッチングの名所として知られる公園だが、けっこうキノコも多く、晩秋から初冬にかけてはヒラタケやエノキタケを採る人をよく見かける。が、それらより一足早く出るハタケシメジを採る人は少ない。
ハタケシメジは春にも出るが、今年(1996)の秋は、その秋ケ瀬に大発生した。発生時期のタイミングに合わせて、たまたま雨が続いたことが原因と思われる。あまり出ない年もあるが、出るとなるとどこにでも出る感じだ。大別して黒っぽいタイプと茶色っぽいタイプがあるが、秋ケ瀬公園の場合は茶色っぽいタイプが多い。
ハタケシメジというネーミングが安っぽく感じられるせいで、いかにも雑キノコというイメージがあるが、八百屋やスーパーで売ってるブナシメジより数段うまい。煮物、汁物などに合う。私は玉子とじにして酒のつまみで食うのが好きだ。うま味といい歯ざわりといい、いかにもきのこらしい味である。「公園や道っ端に出るきのこなんか」と馬鹿にする人もいるが、そういう人がたくさんいてくれたほうが助かる。
[追記]ハタケシメジももう栽培されているんですね。埼玉きのこ研究会の新年会料理教室で初めて見ました。よくブナシメジが入っているのと同じパックに入っていて「宝しめじ」という名前が付いていました。産地は長野県。250円ということでした。野生ではなかなか見られないかっちょいい立派な株なのでけっこう売れるかも。(97年1月22日)

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